増刊号特集 泌尿器科画像診断
Ⅱ.基本的な検査—手技と診断のポイント
腹部単純撮影
小川 由英
1
,
秦野 直
1
Yoshihide Ogawa
1
1琉球大学医学部泌尿器科
pp.49-54
発行日 1999年3月30日
Published Date 1999/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902554
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1 はじめに
尿路疾患の診断にはIVPがなくては語れない時代にわれわれは泌尿器科に入局し,KUBが読めなくては診断できないことが多かった。放射線診断学の著しい進歩のお蔭で,KUB,IVPなど読めなくても放射線科医がCT,MRIなどで診断してくれる時代となってしまった。腹痛で外来へ来るとKUBを撮り,検尿をするのが常識と考えていたが,最近では救急センターにてCTを最初に撮り診断する施設もみかける1)。IVPよりはKUB+超音波検査のほうが多くの情報が得られるとされ,超音波検査に置き換わりつつある2,3)。いかなる症例でもまずはIVPを撮ってから診断が始まる時代とは異なり,造影剤も進歩し,IVPが安全に撮れるようになったが,IVPを撮る症例は減少している。ここで,KUBの価値を現時点で見直してみたい。
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