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綜説
尿路結石の尿中飽和度測定
Urinary Saturation Estimating Methodologies in Urolithiasis
小川 由英
1
,
秦野 直
1
Yoshihide Ogawa
1
1琉球大学医学部泌尿器科
1Department of Urology, Faculty of Medicine, University of the Ryukyus
キーワード:
尿路結石
,
尿
,
飽和度
Keyword:
尿路結石
,
尿
,
飽和度
pp.721-728
発行日 1998年9月20日
Published Date 1998/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902406
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尿路結石が発生あるいは再発するためには,尿中の結石関連物質が一定期間過飽和になることが必要である。尿が過飽和状態でないと結石は発生しない。過飽和状態の際に,高分子の結石阻止物質の存在が重要な役割を果たす。尿の飽和度を測定するためにFinlaysonが20年前に考案したEquilプログラムが,現在でも改良されて用いられている。改良されたEquil2のプログラムにより,イオン活量積,dG(自由エネルギーの微分),SS(supersaturation ratio)などが求められる。これらは飽和度を示し,その簡易法としてMarshall-Robertsonのノモグラム,Tiseliusの指数,筆者らが考案した計算式が用いられている。尿路結石の様々な成分のうち,シユウ酸カルシウム,酸性リン酸カルシウム,水酸化アパタイト,リン酸オクタカルシウム,リン酸マグネシウムアンモニウム,尿酸,酸性尿酸ナトリウム,酸性尿酸アンモニウム,酸性尿酸カリウム,シスチンなどの尿中飽和度の測定が可能である。
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