増刊号特集 膀胱全摘除術と尿路変向術のすべて
Ⅴ 手術手技
2.膀胱全摘除術
尿道摘除術
蓮井 良浩
1
Yoshihiro Hasui
1
1宮崎医科大学泌尿器科
pp.99-106
発行日 1998年3月30日
Published Date 1998/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902275
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はじめに
膀胱腫瘍に対して膀胱全摘除術が施行されたあとの尿道再発の頻度は,4〜17.5%1,2)といわれている。尿道再発の危険因子として,(1)多発性腫傷,(2)上皮内癌,(3)膀胱頸部腫瘍,(4)前立腺部尿道腫瘍が存在する場合が挙げられる。これらの危険因子が存在する場合は当然であるが,代用膀胱を造設するときや手術に対して高い危険度を有している患者の場合を除いて,尿道摘除術は施行される。尿道摘除術の手術時間は30分程度であるが,膀胱全摘除術と尿路変向術が別々のチームで行われる場合には,尿路変向術と並行して行うことができる。
本稿では,膀胱全摘除術に引き続き行われる尿道摘除術の手技の詳細について,男性と女性に分けて,他の手術書3〜7)も参考にしながら述べる。
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