Coffee break
禁煙の嵐
蓮井 良浩
pp.193
発行日 1995年3月30日
Published Date 1995/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901486
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タバコはアルコールとともに二大嗜好品のひとつですが,アルコールに対しては日本人は寛大に受け入れるようです。しかし,タバコは"百害あって一利なし"といわれ,さらに喫煙者が自ら吸い込む煙を主流煙,火のついたタバコから出る煙を副流煙と言い,副流煙の方により多くの有害物質が含まれていて,そのため周囲の人々への害が取り沙汰されています。また喫煙の方法も二つに分かれ,タバコの煙を肺の奥まで吸い込むのが肺喫煙で,口の中だけですぐ煙を出すのが口腔喫煙と言い,口腔喫煙の方が周囲に害を多く与えるようです。私の勤務する泌尿器科は7階にあり,耳鼻科および皮膚科も同じ階にあるのですが,教授会での話し合いで,まず外来での喫煙所が廃止され,次いで今年になって入院患者用の喫煙所も廃止されました。病院内の喫煙所は4か所あり,ここで全科の外来および入院患者達が喫煙するため,ラッシュになります。このことで入院患者より不平不満が,病棟医長である私にぶつけられますが,私は教授の教えに従い,「この際に禁煙されてはいかがですか」と,ヤニ臭い息を吐きながら勧めています。私にとって一番の禁煙に関する問題は,医局の宴会は一次会が禁煙であることです。教授が4年前より禁煙したため,喫煙者に対する風当たりは相当のものがあり,上記の結果となっております。
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