病院めぐり
静岡市立静岡病院泌尿器科
青山 輝義
pp.84
発行日 1995年1月20日
Published Date 1995/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901376
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静岡市は静岡県内では浜松市に次ぐ人口を持つ県都で,東京文化にも中京文化にも染まらず,独自のおおらかな気風を温めてきたというところがあります。
古くは戦国時代の名門今川氏がその基礎を興し,江戸時代初期には大御所徳川家康が将軍秀忠との二頭政治に踏み切ったときその根拠とし,さらに下っては兄である三代将軍家光と張り合い自害に追い込まれた悲劇の大納言忠長の居城であった駿府城の城下町です。徳川十五代将軍慶喜が官軍に恭順の意を示し,西郷隆盛と勝海舟の交渉によって水戸に隠居が決まった後,やはりこの駿河に移封され嫡子家達が明治元年駿河藩主となりました。旧将軍家をしたって同時に移住してきた旧幕臣のなかのある蘭方医が藩立駿府病院として始めたのが当静岡市立静岡病院のはじまりです。
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