増刊号特集 小児泌尿器科診療
治療の実際
停留精巣に対する精巣固定術
谷風 三郎
1
,
杉多 良文
1
,
上岡 克彦
1
1兵庫県立こども病院小児泌尿器科
pp.227-230
発行日 1994年3月30日
Published Date 1994/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413901189
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はじめに
停留精巣は正常出生男児の3%にみられ,症例により出生後6か月以内に自然降下し,1歳時で0.7〜0.8%にみられるとされ,小児泌尿器科診療でもっとも頻繁にみられる疾患の代表である1)。停留精巣に対して一般的には手術治療の適応となり,精巣固定術が選択される。一部には内分泌療法も試みられているが,わが国ではあまり一般的とは言えない。診断上,遊走精巣とまぎらわしいが,遊走精巣に対する治療方針は異なり,慎重に診断すべきである。本稿では精巣固定術の手技の詳細を中心に本症の診断,治療を述べる。
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