日本泌尿器科臨床史・26
泌尿生殖系臓器名の歴史的変遷(4)
友吉 唯夫
1
1滋賀医科大学
pp.440-441
発行日 1993年5月20日
Published Date 1993/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900962
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精嚢
精嚢については,すでに本誌の46巻12号に述べたように,三谷笙洲の『解體發蒙』(1813)が「精室」と呼称したことを除けば,『解體新書』(1774)の訳語であった「精嚢」が,こんにちまでずっと用いられている。ところが現在でもときに学会で「精嚢腺」ということばに接することがある。精嚢はたんなる嚢状物ではなく,腺上皮を有する臓器であるから.そう言いたくなるのもわからないこともないが,日本解剖学会では精嚢腺を用語として採用したことはない。
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