交見室
『術者の心がまえ』を読んで,他
小松 秀樹
1
1山梨医科大学
pp.357-358
発行日 1993年4月20日
Published Date 1993/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413900946
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森岡先生のessay(本誌47巻1号)を興味深く読ませていただきました。古典的学問を重視する大学の医師に対抗して,床屋外科医が自らの地位向上のための努力したくだりでは,床屋外科医の率直な自負心が感じられました。
わが泌尿器科学も外科学の一分野であり,手術は泌尿器科医の活動の大きな部分を占めます。また,手術は森岡先生の書かれているように,基本的に『職人的技術』が必要です。誰が術者になっても,差がないような術式が理想ですが,『職人的技術』ゆえ術者による差がでます。ことに最近は,continentreservior,化学療法後のsalvage operation,腹腔鏡手術と複雑な手術が多く,術者による差はかえって大きくなっているように思われます。
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