特集 油断大敵! 透析医療―泌尿器科医が知っておくべき危機管理からトラブル対処法まで
企画にあたって
奥見 雅由
1
1大阪警察病院泌尿器科
pp.541
発行日 2021年7月20日
Published Date 2021/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413207284
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
泌尿器科悪性腫瘍や尿路結石症,排尿機能などの診療分野と同様に,透析医療に関しても各学会よりガイドラインが提案され,治療マニュアルが刊行されています.また,腎不全領域の外科的分野の側面から,バスキュラーアクセス(VA)作成や腹膜透析(PD)カテーテル留置に関して,全国的に術式の標準化がなされてきています.泌尿器科医が透析医療に関わるにあたっては,これらのガイドラインを咀嚼し,標準的治療や術式をいかに効率的に実践していくかが重要であります.
一方,通常は透析内科医・腎臓内科医が主体で対応しているような危機管理に関しても,泌尿器科医として知っておくべき知識があると考えます.実臨床においては,現在の新型コロナウイルスや例年のインフルエンザウイルスなどの流行性感染症対策,サルコペニア・フレイル管理,薬物治療,腎移植後透析再導入の時期決定,緊急時の血液透析・血漿交換療法などが挙げられます.
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.