Japanese
English
特集 高齢患者の泌尿器疾患を診る―転ばぬ先の薬と手術
〈高齢者に対する手術の適応と限界〉
高齢者の腎癌に対する手術
Surgical management for elderly patients with renal cell carcinoma
高橋 正幸
1
,
金山 博臣
1
Masayuki Takahashi
1
,
Hiroomi Kanayama
1
1徳島大学大学院医歯薬学研究部泌尿器科
キーワード:
高齢者
,
根治的腎摘除術
,
腎部分切除術
Keyword:
高齢者
,
根治的腎摘除術
,
腎部分切除術
pp.392-397
発行日 2020年5月20日
Published Date 2020/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413206934
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
▶ポイント
・高齢者は実年齢と生物学的年齢が必ずしも一致しないため,腎癌に対する手術を考慮する際には年齢だけで判断せず,全身状態,臓器機能,併存症の数や程度,日常生活動作(ADL),認知機能,疾患や治療に対する理解度を総合的に判断して,手術の適応,手術方法を決定すべきである.
・高齢者においても腹腔鏡手術やロボット支援手術などの低侵襲手術を行うことにより,開腹術よりも出血量が少なく,術後早期の回復が期待できる.
・高齢者では腎摘除術による腎機能低下率が高く,他因死率が高くなる可能性があるため,特にT1a腎癌に対しては,高齢者においても腹腔鏡下あるいはロボット支援腎部分切除術などの低侵襲の腎部分切除術が望ましい.
Copyright © 2020, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.