増刊号特集 泌尿器科診療の最新スタンダード―平成の常識は令和の非常識
腫瘍
化学療法・緩和ケア
緩和ケア
三浦 剛史
1
1セコメディック病院緩和ケア外科・泌尿器科
pp.105-107
発行日 2020年4月5日
Published Date 2020/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413206868
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以前の常識
・緩和ケアの提供は治療終了後が通常であった.緩和医療に関する診療報酬の適応は悪性腫瘍,後天性免疫不全症候群のみであった.
・アドバンスケアプランニングの概念はなく,「もしもの時」に備えることなく終末期を迎えていた.
・疼痛治療においてはオピオイド製剤も限られていた.上部尿路閉塞への対策として従来の尿管ステントが留置されてきた.
現在の常識
・現在は緩和ケアの導入は早期から求められている.がん,後天性免疫不全症候群のみでなく,末期心不全にも保険適用が拡大され,今後そのほかの良性疾患にも広がると考えられる.
・アドバンスケアプランニングが積極的に推進され,厚生労働省による「人生会議」が提唱されている.
・オピオイド製剤や鎮痛補助薬の相次ぐ発売やそのほかの治療薬も進歩がみられる.2014年より金属製のステントが保険適用となり,悪性腫瘍に伴う尿路閉塞のへの対策に使用できるようになっている.
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