増刊号特集 泌尿器科診療の最新スタンダード―平成の常識は令和の非常識
腫瘍
部位別
去勢抵抗性前立腺癌:M1 CRPC
井川 掌
1
1久留米大学医学部泌尿器科学講座
pp.81-85
発行日 2020年4月5日
Published Date 2020/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413206862
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以前の常識
・診断の際には去勢状態の確認と画像評価に加えて,抗アンドロゲン除去症候群(AWS)の有無を確認する必要があった.
・抗アンドロゲン交替療法やエストロゲン製剤,副腎皮質ステロイド,そしてドセタキセルが治療の中心であった.
・骨転移や骨関連事象に対して,主にゾレドロン酸やストロンチウム89が使用されていた.
現在の常識
・AWSの確認は必須ではなくなり,画像診断に加え転移巣組織生検や遺伝子異常診断の重要性が指摘され始めている.
・アビラテロン,エンザルタミドなどの新世代アンドロゲン受容体標的薬群とドセタキセル,カバジタキセルの化学療法薬群が治療の中心である.
・骨転移に対しては,デノスマブやラジウム223による治療が中心である.
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