増刊号特集 泌尿器科処方のすべて─すぐに使える実践ガイド
11 併存疾患
精神・神経系
不眠症
岡島 由佳
1
1昭和大学医学部精神医学講座
pp.366-368
発行日 2016年4月5日
Published Date 2016/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205683
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疾患の概要
入眠や睡眠持続の困難,早朝覚醒や熟眠感低下の訴えがあり,日中の機能低下がみられる病態である.入眠障害とは床についてから寝つくまでの時間が延長し,本人の苦痛がみられる.中途覚醒は夜中に何度も目が覚めて熟眠できない.早朝覚醒は朝早く目が覚めて二度寝ができない.
不眠の要因は5つのPとしてまとめられる.5Pとは,①Physical(疼痛,痒み,咳,呼吸困難,頻尿などの身体的要因),②Physiological(騒音,光,不快な温度,引っ越しなどの環境変化,好ましくない生活習慣などよる生理学的要因),③Pharmacological(薬物の副作用ないしは離脱などの薬理学的要因),④Psychological(ストレス,緊張などの心理学的要因),⑤Psychiatric(うつ病,統合失調症,不安障害などの精神障害)が挙げられる.不眠がみられた場合,その鑑別を行うことが重要である.
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