小さな工夫
インジゴカルミンを混注したボスミン生食による腟壁の液性剝離
川野 圭三
1
,
森本 信二
1
Keizo Kawano
1
,
Shinji Morimoto
1
1総合病院土浦協同病院
pp.187
発行日 2016年2月20日
Published Date 2016/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205551
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通常のTVM手術や腟壁形成時の腟壁切開前の液性剝離に100万倍ボスミン生食を使用しているが,患者によって腟壁の厚さは異なり,カテラン針の手ぶれ,癒着などにより,恥頸筋膜と膀胱漿膜の間に注入したつもりのボスミン生食が膀胱筋層に入っているのではないか,いま切開しているのは水分の多い膀胱筋層ではないかと不安になることがある.
当科では静注用インジゴカルミン1A 5 mLのうち,1 mLを100万倍ボスミン生食100 mLに混注し,青色のボスミン生食を作成し,20Gカテラン針にて腟壁の液性剝離に用いている.残りの4 mLのインジゴカルミンをTVMニードル穿刺後に全量静注し,膀胱鏡にて青色尿を確認することにより尿管損傷の有無を確認している.
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