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特集 知っておきたい腎移植の最新情報—基礎から臨床まで
Ⅱ.ドナー腎採取術
脳死下臓器提供における腎採取術の実際
Actually technique of kidneys donation from brain-dead donor
中川 由紀
1
,
齋藤 和英
1
,
田崎 正行
1
,
冨田 善彦
1
Yuki Nakagawa
1
,
Kazuhide Saito
1
,
Masayuki Tasaki
1
,
Yoshihiko Tomita
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科腎泌尿器病態学分野
キーワード:
脳死下腎移植
,
献腎摘出方法
,
脳死ドナー
Keyword:
脳死下腎移植
,
献腎摘出方法
,
脳死ドナー
pp.1110-1116
発行日 2015年12月20日
Published Date 2015/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205505
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要旨 近年,2010年7月に改正臓器移植法が施行されてから脳死下多臓器提供症例は増加している。心停止下の腎臓単独での摘出とは異なり,多臓器摘出専門チームと協力して腎臓を摘出するため,腹部内臓全般の解剖学的知識,肝臓,膵臓,小腸の摘出術式にも精通している必要性がある。本稿では,これらを踏まえた脳死下腎摘出術について,実際の現場での手順について述べる。また,脳死下献腎移植は,心停止下献腎移植と比べて温阻血時間(warm ischemic time:WIT)や総阻血時間(total ischemic time:TIT)が短いため提供腎の状態もよく,生体腎移植に比べても遜色ない成績である。しかし,その一方でgraft lossの要因にDWFG(death with functioning graft)も少なくない。東日本の脳死下献腎移植のデータから献腎移植の問題点について検討し概説する。
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