交見室
テキサス大学MDACCでの第1回尿路腫瘍のBRM治療に関するセミナーに参加して,他
鈴木 徹
1
1獨協医科大学
pp.1096-1097
発行日 1989年12月20日
Published Date 1989/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205125
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癌の免疫療法を包括するBRM (生物学的反応修飾物)という概念が1970年代に湧き起こり,各種の生物学的活性物質がサイトカインとして整理され,遺伝子工学の進歩と相まって,これらが大量純粋に生産されて,癌の治療に用いられ始めてまだ日は浅い。 テキサス大学M.D.Anderson Cancer Center(MDACC, Dept.of immunoL)の Dr.Guttermanが主催するセミナーに参加すべく,1989年6月4日後記の12人を主としたパーティで一路Houstonに向かった。30時間余りを経て,同日午後8時頃まだ明るい広大な,テキサス大学医学センター内のホテルにようやく着いた。セミナーは翌5日8時からBRMによる癌の治療を進めているDept.of Immunol.(最近米国でBRM療法はoncologistではなく主にimmunologistが中心に行っている)の朝のカンファレンス出席から始まった。
3日間のセミナーはimmunologist, oncologist,ra-diologist, urologistからのレクチャアーがあり,それに対して日本の参加者の質問,コメント等の応答という形式で進められていった。最初はBRMに関する総説,その臨床応用の理念,各種IFN, IL, TNF, CSFについて説明があった。
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