Japanese
English
手術手技 外来小手術
膀胱瘻術
Cystostomy
長船 匡男
1
,
山口 誓司
1
Masao Osafune
1
,
Seiji Yamaguchi
1
1箕面市立病院泌尿器科
1Urology,Minoo City Hospital
pp.953-957
発行日 1989年11月20日
Published Date 1989/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205095
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膀胱瘻は,永久的処置としてなされる場合と,一時的処置としてなされる場合とがあるが,前者は再建不可能な尿道狭窄,あるいは尿道癌・外陰癌など,比較的まれであるのに対して,後者は前立腺肥大・尿道狭窄・前立腺癌などによる急性尿閉に対する応急処置として比較的経験することが多い。膀胱瘻術には,穿刺による方法か,あるいは切開術による方法かが選択されるが,穿刺法によればすべてカテーテルが必要である(intubatedcystostomy)。これに対して,切開術によればカテーテル法のみならず,無カテーテル法(tubeless cystostomy)も可能である。しかしBlockson1),Lapides法2)らのtubeless cysto—stomyは,成人では採尿袋(pouch)の装着が困難であるうえに,結石の発生率が高いとされている3)。また,intubated cystostomyも感染必発であり,長期例は萎縮膀胱となりうるため,いずれの方法であれ,永久的尿路変更法として膀胱瘻は必ずしも好ましいものとはいえない。それ故,本稿では一時的処置としての尿路変更術を前提として,穿刺法と膀胱高位切開法について記載するにとどめる。
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