特集 真っ先に覚えておきたい画像診断の「サイン」
泌尿器科領域
吉田 理佳
1
,
吉廻 毅
1
,
楫 靖
1
1島根大学医学部 放射線医学講座
キーワード:
腎血管筋脂肪腫(renal angiomyolipoma)
,
オンコサイトーマ(oncocytoma)
,
腎梗塞(renal infarction)
,
膀胱癌(bladder carcinoma)
,
尿管瘤(ureterocele)
Keyword:
腎血管筋脂肪腫(renal angiomyolipoma)
,
オンコサイトーマ(oncocytoma)
,
腎梗塞(renal infarction)
,
膀胱癌(bladder carcinoma)
,
尿管瘤(ureterocele)
pp.122-129
発行日 2023年10月30日
Published Date 2023/10/30
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000001472
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
angular interface signは,腎実質内に先細り状の錐体または明確な頂点を有する形態のことを指す。腎腫瘤で,腎と接する形状が角張っていれば(angular interface sign陽性),腎血管筋脂肪腫などの良性病変を疑う。このサインの感度と特異性が高いため,陽性の場合は良性腫瘍と診断することが可能となる。腎細胞癌の場合は通常,腎実質との境界面が丸く,悪性病変でangular interface signを示すことはほとんどない。そのため,脂肪の少ない腎血管筋脂肪腫と腎細胞癌との鑑別に有用性が高い。ただし,良性腫瘍のオンコサイトーマではangular interface signは陰性となるという報告や,腎細胞癌であってもangular interface sign陽性となったとの報告もあり,ほかの画像所見とも併せて評価する必要がある。
Copyright © 2023, MEDICAL VIEW CO., LTD. All rights reserved.