文献抄録
Cavernoglandular shuntの新手技と持続勃起症の治療
pp.954
発行日 1986年12月20日
Published Date 1986/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204386
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持続勃起症(Pr.と略)は,動脈血の流入増加あるいは静脈血の流出障害が原因となつているが,多くの症例では後者の場合が原因である。Pr.では尿道海綿体の静脈流路は正常なので,陰茎海綿体と尿道海綿体間のshunt形成が好結果をもたらす。このshunt形成法はすでにEbbehoj,Winterらにより報告されているが,著者は新しい手技により好成績を得たので報告している。
症例は最近の5年間に経験した4例で,年齢は21歳から48歳まで,Pr.の持続時間は8から18時間であつた。手術手技は,患者を膀胱鏡台に乗せて14Fr.のFoley catheterを膀胱内に留置し,手術野を消毒後,1%リドカイン液で亀頭と両側陰茎海綿体を麻酔する。ついで2本の18gauge針を亀頭部から陰茎海綿体に刺入して海綿体X線撮影を行つて海綿体の静脈流出路の障害の有無を観察する。もし流出障害があれば,穿刺針より生食水にて洗滌して海綿体内の血塊,小血栓物を洗い出す。これにより陰茎の勃起は消失する。もしこの洗滌で静脈のdrainageが不成功であれば以下の方法でcaverno-glandular shuntを形成する。まず穿刺針を抜去し,1側の海綿体から約1cm離れた位置で亀頭部に0.5cmの皮切を加えて切開を更に深く海綿体まで加える。
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