印象記
第13回国際化学療法学会(2)—感染症の化学療法
岸 洋一
1
1東京大学医学部泌尿器科学教室
pp.1124-1125
発行日 1983年12月20日
Published Date 1983/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203718
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第13回国際化学療法学会は1983年8月28日から9月2日まで,オーストリアの首都ウィーンで開催された。28日は開会式だけであり,学術プログラムは翌日から始まつた。ウィーンは御存知のように,パプスブルグ家の華やかな遺産と音楽芸術に生きる古都として有名で,これまでにも多くの国際会議が開かれてきた。本学会の参加登録者も7,000人以上であり,日本からもその1割を越える登録者があり,盛大に行われた。会場はウィーンの中心地にあり,Hofburg宮殿をmainとし,Messeplast(見本市会場),Auersperg宮殿の3カ所に分かれて行れた。しかし,この3会場の間にはshuttle busが走つていたが,歩けば10分以上もかかり,会場間を移動するには多少の不便が感じられた。また本年のヨーロッパの夏は例年になく暑く,冷房設備のない狭い会場では長時間,その中にいるのは苦痛すら感じた。しかしながらどの会場もかなりの人数が参集し,活発な討論が行われていた。
化学療法学会は癌の化学療法と感染症の化学療法に大別される。癌の化学療法に関しては前号で筑波大学の小磯教授がその印象記を述べられているので,私は感染症の化学療法の部について,感じたことを記し,その責を果したい。
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