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手術手技 泌尿器科関連領域の手術
女性内性器の摘除術—特に腟式子宮全摘除術について
Vaginal Hysterectomy
辻 啓
1
Akira Tsuji
1
1辻産婦人科
1Tsuji Obstetrical & Gynecological Hospital
pp.843-846
発行日 1981年9月20日
Published Date 1981/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413203204
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緒言
女性内性器の摘除術という題名を与えられたが,女性内性器,すなわち,子宮,卵巣,卵管の各々を,別々に,または二つ同時に,あるいは全部を摘除するには,それぞれ方法が異なり,また摘除術式にも,腹式開腹と腟式開腹とによる二つのルートがあり,これらすべての術式を与えられた紙面の制限内で書くのは,とうてい不可能である。そこで,婦人科手術の中で最も代表的で,頻度の最も多い,子宮筋腫の場合などに行なう,単純子宮全摘除術に限定することにする。
また,単純子宮全摘には,前述のごとく腟式と腹式とがあり,わが国では腹式に行なうことが多いが,欧米では腟式子宮全摘も広く行なわれている。筆者は単純子宮全摘は原則的にfirst choiceとして腟式に行ない,筋腫が大きかつたり,腟が狭かつたり,あるいは子宮に癒着があつたりして,腟式に摘除できないものだけを腹式に行なうべきだと考えている。
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