Japanese
English
手術手技 外来小手術のコツ
尿道カルンクルの切除術
Resection of Urethral Caruncle
近藤 捷嘉
1
Katsuyoshi Kondo
1
1高知県立中央病院泌尿器科
1Department of Urology,Kochi Municipal Central Hospital
pp.1061-1062
発行日 1979年11月20日
Published Date 1979/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413202844
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はじめに
カルンクル(尿道小阜)は中年以後の経産婦に多くみられ,外尿道口を中心に発生し,その部位は尿道後壁が主たるものである。カルンクルは暗赤色を呈し,圧痛を認め,容易に出血する。症状としてはカルンクル本来の腫瘍形成,疼痛,出血などとともに,頻尿,排尿痛などの種々の膀胱症状を認める。カルンクルが小さい場合は特に症状もなく,膀胱鏡検査の際に発見されることが多い。このような症例では特に処置せず放置してよいと思われる。カルンクルが大きくなると,発生部位も尿道全周にわたり外尿道口より突出する。さらにカルンクルからの出血あるいはその部の疼痛を訴える。これらの症状を認める症例は以下に述べる切除術の適応と考えられる。ここで述べる方法はかなり古典的な術式であり,さらに改善すべき点も多いと思われる。
カルンクルの組織像について,百瀬1)は上皮増殖を主変化とする上皮型,血管の増殖肥厚,海綿体様拡張を主変化とする血管型(第1図),炎症性変化の著明な炎症型,各種変化の混在する混合型の4型に分けている。また,宮田ら2)はカルンクルの組織学的観察から,本症の原因は炎症性の変化が主体をなしているとしている。
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