講座
臨床医のためのコンピュータ入門(3)—臨床データの処理(データの解析)
開原 成允
1
1東京大学医学部付属病院情報処理部
pp.235-240
発行日 1979年3月20日
Published Date 1979/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413202709
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前回,データの収集,蓄積について解説したが,今回は計算機中に蓄積されたデータの解析方法について考えてみよう。
蓄積されたデータを解析する目的としては,第一に集められたデータについての性質を定量的に記述することがあろう。たとえば,症状Aは何%発現,症状Bは何%発現,男女比は何対何であつたというような場合である。このように,集められたデータの定量的性質を記述することは,すべての解析の第一歩として著しく重要なことである。こうした比較的単純な表の作成によつて,多くの仮説が浮かびあがつてくるものであるから,頻度分布(ヒストグラム),クロス集計表などは,手間を惜しまず作る必要がある。
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