Japanese
English
手術手技
尿管切石術—尿管に対する連続縫合法
Ureterolithotomy Using the Running Suture Method
豊田 泰
1
Yasushi Toyoda
1
1都立広尾病院泌尿器科
1Department of Urology, Tokyo Metropolitan Hiroo Hospital
pp.593-595
発行日 1977年7月20日
Published Date 1977/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413202388
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
尿管切石術の際の尿管の縫合は結節縫合が原則とされてきた。ことにわが国では連続縫合を用いる術者はほとんどいない。water-tightに縫合することはむしろ不可とされ,縫合しなくてもよいという人もいるくらいである。これは漏尿よりも術後の狭窄を恐れるためである。しかし,漏尿は患者にも術者にも不快であるばかりでなく,これが長期にわたれば尿管周辺に炎症を起こし,かえつて狭窄を招く条件ともなりかねない。結節縫合によつて緩やかに縫合するをよしとしたのは,尿管壁を緊迫しすぎたり,数多い縫合が炎症拡大の因となつたりして瘢痕狭窄をきたすと考えられたのであろう.針,糸とも,往時に比してはるかに精緻なものとなつている現在,water-tightに縫合しても,このような心配は減じたのではなかろうか。そして,Water-tightに縫合する最も容易で簡単な方法は連続縫合なのである。これが,私が尿管に連続縫合を常用している理由である。
Copyright © 1977, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.