Urological Letter
慢性精嚢腺炎のデカドロン療法/感染性尿道周囲瘻孔の診断と治療
pp.757,777
発行日 1976年9月20日
Published Date 1976/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413202220
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泌尿器科での困難な問題の一つは慢性精嚢腺炎の症候群である。鼠径部,下肢および下腹部の何ともいえない痛みや射精時におこる痛みなどは通常非特異性機能的疾患のためとされている。
診断は精嚢腺のX線像に現われた変化によつてつけられる。在来の治療法は抗生物質,坐浴および前立腺マッサージなどである。しかし,それらの治療にも反応しない例がある。尿および前立腺分泌物は無菌であつて,しかもその所見とはうらはらに症状が出ている例がある。本症の外科的治療法は精嚢腺の大がかりな手術ということになる。しばしば合併症も起こる。こうしてみてくるとむしろ消極的に治療する方が良いようである。次に保存的に治療した4症例を紹介しよう。
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