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特集(増刊号の)3 小児の泌尿器疾患
Ⅰ.綜説
小児悪性腫瘍の臨床—泌尿器科的腫瘍を中心に
Malignant Tumors of Infancy and Childhood with Reference to Urological Tumors
田口 信行
1
Nabuyuki Taguchi
1
1国立小児病院血液科
1Department of Hematology, National Children's Hospital
pp.39-48
発行日 1970年12月25日
Published Date 1970/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413201067
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小児の悪性腫瘍が近年増加し,5歳以上の死因統計によると,本邦でも病死の第1位を占めている。小児の腫瘍はいくつかの点で成人のそれと異なつており,急性白血病,脳腫瘍,神経芽細胞腫,Wilms腫瘍などが多い。部位別では脳腫瘍を除く固型腫瘍では,後腹膜腔より発生する悪性腫瘍が多いことが特徴である。
すなわち,泌尿器系,副腎および交感神経系由来の腫瘍は全小児腫瘍の14%1)〜20%2)を占めている。このうち,泌尿器系腫瘍の中で最も多いのはWilms腫瘍(Nephroblastoma)である。
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