文献抄録
膀胱尿管逆流の間接的レ線所見
pp.342
発行日 1970年4月20日
Published Date 1970/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413200908
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排泄性腎盂撮影(IVP)において,腎盂尿管に見られる縦の縞や線状陰影は,膀胱尿管逆流(VUR)の存在を示す間接的所見である。小児の腎盂腎炎の大部分にVURがあるが,尿路疾患の判定はIVPが唯一の手段であるから,IVPで上述の所見があれば,先ずVURの存在を考えねばならない。今一つのVURの存在を考えさせる所見は,患側腎の造影剤排泄遅延と,排尿時および排尿後の尿管下1/3の拡張像あるいは尿管の延長屈曲像,腎盂腎炎の変化として皮質の萎縮像,腎杯の拡張像などがある。
著者等はVURと腎盂像の縦縞との関係について調査した。症例は女児132,男児45で平均年令5.3才の小児について行なつた。
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