文献抄録
睾丸虫垂の解剖学的所見/逆行性腎盂撮影時の造影剤吸収率
pp.191,205
発行日 1969年3月20日
Published Date 1969/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413200634
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睾丸虫垂の捻転は最近小児科方面においても注目される疾患になり,従来考えられていた程まれなものでなくなつた。この面の解剖学的研究はほとんどないので著者は100例の剖検について統計的な観察を行なつた。広義の睾丸虫垂は解剖学的にはParadidymis, Appendix epididymis, Appendix testis, Superior vas abe-rrans of Haller, Iuferior vas abe-rrans of Hallerの5つがあるが,著者は睾丸,副睾丸に見られる虫垂について述べている。
睾丸虫垂は100例中92%に発見され,両側69%,片側23%となつており,有茎性の虫垂は82%に観察された。両側性虫垂者について見ると69例中53側が両側性の有茎虫垂で,9例が1側性,両側ともに無茎性の例は7名であつた。虫垂欠除の睾丸は8例であり,その内1例は副睾丸虫垂をもち,7例は睾丸・副睾丸共に虫垂が発見されなかつた。
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