教室だより
九州大学
有吉 朝美
1
1九州大学
pp.407
発行日 1967年4月20日
Published Date 1967/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413200159
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九大は明治36年に京都帝大福岡医大として創立され,明治44年に九州帝国大学となつたが,当時のわが国では泌尿器科は独立して認められず,皮膚科の中で診療,研究が行なわれていた状態であつた。本学第2回生高木繁氏は病理学教室および皮膚科教室時代を通じて泌尿生殖器学を専攻するとともに講座の独立に尽力された。そして大正13年7月7日遂にわが国初めての泌尿器科講座が九大に誕生し,高木皮膚科助教授は第一代泌尿器科教授に就任されたのである。
高木教授の業績は数多いが,そのうち腎機能検査法に関する研究では,日常われわれが行なつているインジゴカルミン排泄試験,PSP試験など原法の筋注法に代つて静注法を確立されたことや,高木式尿道鏡その他泌尿器科器械の創案で今なお身近に感じられることが多い。
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