小さな工夫
下肢関節拘縮患者に対する砕石位の工夫
甲斐 文丈
1,2
,
水野 卓爾
1
1磐田市立総合病院泌尿器科
2浜松医科大学泌尿器科
pp.711
発行日 2013年8月20日
Published Date 2013/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413103298
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経尿道的操作を行う際に,股関節や膝関節の拘縮・固縮した患者では,通常の砕石位をとることが困難である。このような場合,われわれ泌尿器科医は,軟性膀胱鏡を使用したり,体位を工夫して上肢台で下肢を支え上げたり1),レビテータや体向を工夫したり2)しながら検査・手術を施行している。
最近,当院で経験した症例を報告する。症例は91歳,男性。認知症,廃用症候群,胃瘻・膀胱瘻管理中。6cm大の膀胱結石に対し,腰椎麻酔下に膀胱砕石術を施行した。しかしながら,両下肢の著明な廃用性拘縮のため,通常の砕石位を取ることが不能であった。そこで,下記の方法で体位を取り,手術を完遂し得た(図1)。
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