特集 泌尿器科診療ベストNAVI
Ⅱ 疾患・病態の診療
4 尿路・性器の感染症
非特異的感染症
059 単純性腎盂腎炎
田中 一志
1
,
藤澤 正人
1
1神戸大学大学院医学研究科外科系講座腎泌尿器科学分野泌尿器先端医療開発学部門
pp.170-172
発行日 2013年4月5日
Published Date 2013/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413103128
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1 概念・病因
急性単純性尿路感染症は,尿路の基礎疾患および糖尿病などの全身性の易感染性となる基礎疾患を認めない急性の尿路感染症である。急性単純性腎盂腎炎は性的活動期の女性に多い疾患で,発熱,全身倦怠感などの全身感染所見に加え,腰背部痛,腎部圧痛,肋骨・脊椎角部圧痛(CVA tenderness)などの症状・所見がみられる。起炎菌はEscherichia coliが約7~8割を占める。その他,Enterococcus faecalis,Streptococcus agalactiae,Proteus mirabilis,Klebsiella pneumoniaeなどが認められる1)。
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