小さな工夫
ミニマム創腎部分切除術におけるブルドッグクランプによる腎血管阻血
三浦 克紀
1
,
古野 剛史
1
1北海道泌尿器科記念病院
pp.700-701
発行日 2012年8月20日
Published Date 2012/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102886
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腹腔鏡下小切開手術(以下,ミニマム創手術)は,手を入れられない程度(通常7cm以下)の単一の創から通常の開放手術の手技を用いて行う低侵襲手術である。腹腔鏡手術と比較して容易かつ低コストであり,安全性は開放手術と同等である。
腎部分切除術においては,主にマイクロターゼ®を用いて無阻血で行う方法と腎血管を阻血して行う方法があるが,前者には思わぬ熱変性により難治性の尿瘻や腎盂狭窄の危険があり,適応を腎門部から離れた突出型に限っている施設が多い。腎血管を阻血し腎を冷却して行う方法が最も適応を広くでき,時間的にも余裕を持って安全に切除できるものと思われる。
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