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綜説
前立腺肥大症の薬物治療―5α還元酵素阻害薬の役割
Medical treatment for benign prostatic hyperplasia: the role of 5 alpha-reductase inhibitor
酒井 英樹
1
Hideki Sakai
1
1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科腎泌尿器病態学分野
キーワード:
前立腺肥大症
,
5α還元酵素阻害薬
,
デュタステリド
Keyword:
前立腺肥大症
,
5α還元酵素阻害薬
,
デュタステリド
pp.711-718
発行日 2010年9月20日
Published Date 2010/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413102112
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要旨 前立腺肥大症治療薬として,本邦で初めての5α還元酵素阻害薬であるデュタステリドが2009年9月から使用可能となった。デュタステリドは前立腺を25~30%縮小させることで臨床効果を発揮する。海外で行われた5α還元酵素阻害薬の大規模臨床試験から,前立腺肥大症は進行性の疾患であり,その危険因子は大きな前立腺と高いPSA値であることが明らかとなった。また,大きな前立腺肥大症に対して,5α還元酵素阻害薬とα1遮断薬の併用療法がすみやかな効果発現とともに長期間にわたる進行抑制効果をもたらすことが示され,本邦でも手術を含めた前立腺肥大症の治療体系が変わる可能性がある。
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