書評
「リハビリポケットブック 臨床評価ガイド」―Ellen Z. Hillegass 著 清水ミシェル・アイズマン 監訳
伊橋 光二
1
1山形県立保健医療大学・理学療法学
pp.134
発行日 2010年2月20日
Published Date 2010/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413101897
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本書を手にして,「やっとリハビリテーション医療者向けのポケットガイドが出版されたか」との思いがした。これまで医師や看護師向けのポケット版のマニュアルやガイドブックは数多く出版されており,本学図書館の蔵書検索でも数十編が検索される。一方,リハビリテーション専門職,特に理学療法士や作業療法士向けのポケットガイドはこれまで出版されておらず,本書が初めてと思われる。
理学療法や作業療法を始めとするリハビリテーション医療の対象は大きく拡大しており,さらに高齢患者などでは多くの合併症を有しているケースも多く,リスク管理が非常に重要になってきている。加えて,診療報酬体系の変更などにより,臨床の第一線では非常に忙しい勤務状況になっている。次々と現れるさまざま疾患の患者を前にするとき,その場でポケットからさっと取り出して種々の情報を確認できるポケットガイドが待ち望まれていたところでの本書の出版は,まさに時宜を得たものということができる。
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