Japanese
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綜説
転移を有する尿路上皮癌に対する治療方針
Treatment strategy for urothelial cancer with metastasis
篠原 信雄
1
Nobuo Shinohara
1
1北海道大学大学院医学研究科腎泌尿器外科
1Department of Urology,Hokkaido University Graduate School of Medicine
pp.183-192
発行日 2005年3月20日
Published Date 2005/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100192
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要旨 種々の試みにもかかわらず,遠隔転移を有する尿路上皮癌の予後は不良である。本稿では,転移を有する尿路上皮癌の予後改善にわれわれが取りえる道として,MVAC療法など全身化学療法後の残存転移巣に対する治療方針を,転移巣切除や放射線治療を含めた集学的治療に焦点を当て,解説した。現状では,長期生存についてはまだまだ困難な状況にあるが,集学的治療により,ある一定の割合で長期生存を期待しえる症例の存在があることが明らかになった。ただ,それらを適切に判断する指標は明確でなく,その時々の状況や患者の意向を十分に加味し,各種治療をアレンジし実施することが必要である。これらの結果をまとめ,適切な治療方針を確立する必要があると思われる。
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