Japanese
English
症例報告
表皮細胞間にIgGの沈着を認めた類天疱瘡
Bullous pemphigoid with anti-keratinocyte-cell-surface IgG-class antibody
岸本 和裕
1
,
尾山 徳孝
1
,
岩月 啓氏
1
,
金子 史男
1
Kazuhiro KISHIMOTO
1
,
Noritaka OYAMA
1
,
Keiji IWATSUKI
1
,
Fumio KANEKO
1
1福島県立医科大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Fukushima Medical University School of Medicine
キーワード:
抗基底膜部抗体
,
抗表皮細胞間抗体
,
explant culture
,
自己免疫性水疱症
Keyword:
抗基底膜部抗体
,
抗表皮細胞間抗体
,
explant culture
,
自己免疫性水疱症
pp.950-952
発行日 2001年11月1日
Published Date 2001/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903737
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43歳,女性.約4か月前より癌痒を伴う多形紅斑様皮疹が,その6週後より緊満性水疱が出現した.病理組織学的に表皮下水庖,細胞間浮腫および好酸球を伴う炎症性細胞浸潤がみられた.蛍光抗体直接法では基底膜部にIgG,C3の線状沈着と表皮細胞間にもIgGの沈着を認めた.1mol/l NaCl処理正常ヒト皮膚を基質とした蛍光抗体間接法では,表皮側にIgGの沈着を示したが,表皮細胞間は陰性であった.そこで,患者血清中で正常表皮をexplant cultureしたところ,表皮細胞間にIgGの沈着を認めた.免疫プロット法では,患者血清は表皮抽出液の230kD,180kD蛋白のみだけでなく,200kD付近の蛋白とも反応した.また,ELISA法による抗デスモグレイン1,3抗体価のインデックス値は正常範囲内であった.
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