Japanese
English
原著
免疫不全者にみられた水痘再罹患例のまとめ
A case series of clinical reinfection with varicella-zoster virus in immunodeficient patients
小松崎 眞
1
,
横井 清
1
,
本田 まりこ
1
,
新村 眞人
1
Makoto KOMATSUZAKI
1
,
Kiyoshi YOKOI
1
,
Mariko HONDA
1
,
Michihito NIIMURA
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, The Jikei University School of Medicine
キーワード:
免疫不全
,
水痘・帯状疱疹ウイルス
,
水痘
,
帯状疱疹
Keyword:
免疫不全
,
水痘・帯状疱疹ウイルス
,
水痘
,
帯状疱疹
pp.1041-1044
発行日 2000年12月1日
Published Date 2000/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903414
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1988年から1999年までに当科で経験した,水痘の再罹患と考えられた8症例をまとめた,全例で,皮疹が特定の神経支配領域に偏ることなく播種状で,神経痛様疼痛がなかった.8例とも水痘の既往があり,2例に帯状疱疹の既往があった.基礎疾患は,造血器腫瘍4例,固形癌2例,皮膚筋炎1例,脳梗塞1例であった.血清特異的抗ウイルス抗体価VZV-IgM(EIA法)は全例で有意な上昇がなかった.2例に化学療法後の白血球減少症があった.3例でCD4/8比が低下していた.健常人の場合,水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)に再感染しても不顕性感染に終わり,booster効果により免疫が維持されていくと言われている.自験例のような免疲低下した患者では,VZVの再感染が顕性発症することが考えられた.
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