Derm.2000
アトピー外来は今?
大槻 マミ太郎
1
1自治医科大学皮膚科
pp.184
発行日 2000年4月15日
Published Date 2000/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903241
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栃木の人は,取っつきにくいところもあるが概ね正直である,というのが県民の特徴だそうである.そのせいかどうかは定かでないが,アトピー性皮膚炎(AD)の患者も東京に比べると,un—complicatedである場合が多い.東大で外来医長をしていた頃は,初診のAD患者にはもっとも気を遣ったものだが,ここでは患者の親が頓珍漢な横槍を入れるケースは少ない.
自治医大に赴任して2年になるが,その間にADの治療現場では,随分と変化があった.“アトピービジネス”の皮膚科側からの糾弾,厚生省からの治療ガイドラインの公表,“嗜癖的掻破行動”についての認識の深まり,そして新薬タクロリムス軟膏の発売など,これらはすべてステロイド論争と様々な角度から対峙し,良識ある皮膚科医にとってはフォローの風になるであろうnew faceといえる.
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