Japanese
English
臨床統計
腎移植患者にみられた皮膚病変
Cutaneous lesions in kidney transplant recipients
松村 宜子
1
,
天田 憲利
2
,
岡崎 肇
2
Noriko MATSUMURA
1
,
Noritoshi AMADA
2
,
Hajime OKAZAKI
2
1仙台社会保険病院皮膚科
2仙台社会保険病院外科
1Department of Dermatology, Sendai Shakaihoken Hospital
2Department of Surgery, Sendai Shakaihoken Hospital
キーワード:
腎移植
,
感染症
,
腫瘍
,
統計
Keyword:
腎移植
,
感染症
,
腫瘍
,
統計
pp.977-980
発行日 1998年11月1日
Published Date 1998/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902695
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当院外科で腎移植を施行された434例のうち1990年から1997年の間に皮膚科を受診した患者152例(男110例,女42例,移植時平均年齢33歳,最長移植後観察期間20年)の病歴を検索した.総数321件の病変が観察され,内訳は感染症207件,前癌性または癌性病変4件,非感染性炎症49件,良性腫瘍12件,他49件であった.感染症の中では,癜風,白癬,疣贅,帯状抱疹,毛嚢炎が多く認められた.前癌性または癌性病変(日光角化症2件,Bowen病1件,基底細胞癌1件)が認められた症例は移植時年齢,発症時年齢が高く,疣贅を合併していた.非感染性炎症では脂漏性皮膚炎が多く認められ,癜風の増加との関係が示唆された.他に痙瘡など薬剤の副作用と思われる皮膚病変が認められた.腎移植患者の皮膚病変発生には免疫抑制療法が影響していると思われた.
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