Japanese
English
症例報告
臨床的に基底細胞腫との鑑別を要したpigmented actinic keratosisの1例
A case of pigmented actinic keratosis with difficulty in differentiating from basal cell carcinoma clinically
安川 香菜
1
,
小野塚 貴
1
,
加藤 直子
1
Kana YASUKAWA
1
,
Takashi ONOZUKA
1
,
Naoko KATO
1
1国立札幌病院皮膚科
1Department of Dermatology, National Sapporo Hospital
キーワード:
piglmented actinic keratosis
,
アミロイド
,
基底細胞腫
,
日光性色素斑
,
悪性黒子
Keyword:
piglmented actinic keratosis
,
アミロイド
,
基底細胞腫
,
日光性色素斑
,
悪性黒子
pp.938-940
発行日 1998年10月1日
Published Date 1998/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902686
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74歳,女性.7年前より右頬部に黒色斑が出現した.放置していたが,次第に拡大した.右頬部に12×18mm大の不整形で軽度の角化を伴う黒色局面を認め,中央は一部退色していた.臨床像から基底細胞腫を疑い,鑑別として,悪性黒子,脂漏性角化症を挙げた.生検を施行し,組織学的に表皮萎縮,異型基底細胞と涙滴状増殖,真皮の日光変性,基底層のメラニンの増加と真皮上層にメラノファージを認め,pigmented actinickeratosisと診断した.他に表皮内と真皮乳頭層にアミロイド沈着を認めた.病変辺縁から2mm離して脂肪層上層まで切除し,全層植皮を施行した.自験例の反省を含め,露光部の黒色斑の鑑別として念頭におくべき疾患の一つと考えた.
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