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特集 最近のトピックス1998 Clinical Dermatology 1998
4 皮膚疾患治療のポイント
脱ステロイド療法の総括—方法と限界
Conclusion of desteroid therapy for steroid dependency associated with atopic dermatitis : Method and limitation
清水 良輔
1
Ryosuke SHIMIZU
1
1神戸労災病院皮膚科
1Department of Dermatology, Kobe Rosai Hospital
キーワード:
ステロイド依存症
,
ステロイド恐怖症
,
心理社会的増悪要因
,
人格特性
,
心理治療
Keyword:
ステロイド依存症
,
ステロイド恐怖症
,
心理社会的増悪要因
,
人格特性
,
心理治療
pp.103-107
発行日 1998年4月15日
Published Date 1998/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902521
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アトピー性皮膚炎(以下AD)の難治化とそれに伴って起こるステロイド依存症・恐怖症という概念が現代のADの病態・治療を考える上で重要である.ステロイド依存,脱ステロイド,そしてリバウンド現象という一種の“どん底体験”をきっかけに,心理社会的な増悪要因やその受け止め手としての人格特性,またその人格特性をはぐくんだ家族システム等に気づいたり,それらを自覚せずとも疾患の極端な増悪が生活をいったんストップしてしまう結果となることで,自然に本人や家族に行動の変容をもたらすことが脱ステロイドでADが良くなる最大の理由であると思われる.我々皮膚科医はステロイドの適正使用を再検討すべきであるし,そういう病態に陥りやすい患者サイドの心理的要因にもっと配慮すべきと思われ,脱ステロイドを行うにも心理治療という枠組みのなかで行うことが最も重要である.
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