Japanese
English
症例報告
皮膚筋炎のコルチコステロイド内服中に生じたphaeohyphomycosis
A case of phaeohyphomvcosis developing during oral administrarion of corticosteroid for dermatomyositis
當間 由子
1,2
,
西山 千秋
3
Yoshiko TOMA
1,2
,
Chiaki NISHIYAMA
3
1東松山市立市民病院皮膚科
2日本大学医学部皮膚科学教室
3日本大学医学部附属練馬光が丘病院皮膚科
1Department of Dermatology, Higashimatsuyama Municipal Hospital
2Department of Dermatology, Nihon University School of Medicine
3Department of Dermatology, Nihon University Nerima Hikarigaoka Hospital
キーワード:
phaeohyphomycosis
,
コルチコステロイド内服
,
immulle compromised host
,
黒色真菌感染症
Keyword:
phaeohyphomycosis
,
コルチコステロイド内服
,
immulle compromised host
,
黒色真菌感染症
pp.838-840
発行日 1997年9月1日
Published Date 1997/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902318
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61歳,女性.皮膚筋炎にてプレドニゾロン内服中,右手背に皮下結節と皮下腫瘤を生じた.摘出した皮下結節は肉眼的に嚢腫様構造を呈し,組織学的には好中球性膿瘍を取り囲むように肉芽腫性細胞浸潤を認め,外側は結合織性の被膜で覆われていた.菌要素は肉芽腫反応部に菌糸形で認められ,褐色を呈した.菌学的には皮下結節の組織片と皮下腫瘤の穿刺液のサブロー培養で,発育迅速な灰色の絨毛状の集落を形成した.スライド培養を行ったが菌は同定できなかった.以上よりimmune compromised hostに生じたphaeohyphomycosisと診断し,イトラコナゾール100mg/日,70日間内服にて完治した.同一部位に臨床的に嚢腫型と皮下膿瘍型が相接して認められた深在性真菌症は極めてまれであり,日和見感染症の一つとして留意すべきと考え,報告した.
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