Japanese
English
症例報告
炎症性辺縁隆起性白斑の1例
A case of vitiligo with inflammatory raised border
山本 由美
1
,
吉原 伸子
1
,
乃木田 俊辰
1
,
川島 眞
1
Yumi YAMAMOTO
1
,
Nobuko YOSHIHARA
1
,
Toshitatsu NOGITA
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
1東京女子医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical College
キーワード:
炎症性辺縁隆起性白斑
,
苔癬型組織反応
,
ステロイド内服療法
Keyword:
炎症性辺縁隆起性白斑
,
苔癬型組織反応
,
ステロイド内服療法
pp.416-418
発行日 1997年5月1日
Published Date 1997/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902213
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53歳,男性.初診の1年半前より両鼠径部の脱色素斑に気づき,ステロイド外用を行うも,紅斑が先行する脱色素斑が徐々に全身に増数した.初診時,脱色素斑は全身に散在し,一部ではその辺縁に軽度隆起した紅斑を認めた.紅斑部の組織学的所見では苔癬型反応を認め,液状変性部に一致して表皮細胞にHLA-DRの発現がみられた.電顕所見では,リンパ球とランゲルハンス細胞の接着像も観察され,本症の発症に表皮細胞をターゲットとした細胞性免疫が関与し,二次的に色素脱失をきたす機序が示唆された.紅斑,脱色素斑の新生に対してステロイド内服が奏効した.
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