Japanese
English
症例報告
膀胱腫瘍患者にみられた紅皮症の1例
A case of erythroderma associated with transitional cell carcinoma of bladder
松原 邦彦
1,3
,
金内 日出男
1
,
今村 貞夫
2
Kunihiko MATSUBARA
1,3
,
Hideo KANAUCHI
1
,
Sadao IMAMURA
2
1公立豊岡病院皮膚科
2京都大学医学部皮膚科学教室
3兵庫県立東洋医学研究所
1Division of Dermatology, Toyooka Public Hospital
2Department of Dermatology, Faculty of Medicine, Kyoto University
キーワード:
紅皮症
,
膀胱腫瘍
Keyword:
紅皮症
,
膀胱腫瘍
pp.221-223
発行日 1996年3月1日
Published Date 1996/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901787
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患者は76歳男性.平成4年6月に膀胱腫瘍(TCC,G1,CIS)切除術を施行され,術後のBCG療法中に全身に落屑を伴う潮紅が出現した.プレゾニドロンの投与で軽快するが,その後も膀胱腫瘍の再発を繰り返したのでマイトマイシンとテラルビシンの膀胱内注入療法および腫瘍切除術を施行された.膀胱腫瘍の治療後に紅皮症が悪化する傾向があり,プレドニゾロンの点滴を繰り返していた.泌尿器科的治療が行われていない時でも軽度の潮紅,落屑が認められ,プレドニゾロン10mg/日内服が必要であった.平成6年5月頃からは膀胱腫瘍と紅皮症の病勢が平行して推移する傾向が認められた.紅皮症の発症に腫瘍,薬剤双方の関与が疑われる.
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