Japanese
English
症例報告
境界群(BT)らいの1例
A case of borderline (BT) leprosy
宮川 晴子
1
,
安江 隆
2
,
鈴村 泰
3
Haruko MIYAGAWA
1
,
Takashi YASUE
2
,
Yasushi SUZUMURA
3
1宮川医院
2安江皮膚科クリニック
3中部労災病院皮膚科
1Miyagawa Clinic
2Yasue Dermatologic Clinic
3Division of Dermatology, Chubu Rosai Hospital
キーワード:
境界群らい
,
らい菌種特異抗原フェノール性糖脂質(PGL)
Keyword:
境界群らい
,
らい菌種特異抗原フェノール性糖脂質(PGL)
pp.991-993
発行日 1995年11月1日
Published Date 1995/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901694
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患者は31歳,日系ブラジル人の女性.1年前より左下肢に環状の紫斑を伴った紅斑が出現し,徐々に拡大した.同部の触覚,冷覚,痛覚の低下が認められ,組織検査では,リンパ球に囲まれた類上皮細胞肉芽腫の像が示された.Ziehl—Neelsen染色ではらい菌は証明されず,神経染色でも特記すべき所見はなかったが,レプロミン反応が早期,晩期反応とも陽性であったことなどより境界群(BT)らいと診断した.患者の氏名が日本名で,日本語も流暢で,当初は日本人と思われていたため,らい診断までに時間を要した.外国人労働者が増加している昨今の日常診療では,らいは常に念頭におくべき疾患の一つであると思われた.
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