Japanese
English
症例報告
Herpes-associated Erythema Multiformeの1例
A Case of Herpes-associated Erythema Multiforme
松本 義也
1
,
宮川 晴子
2
,
鈴村 泰
2
,
安江 隆
1
Yoshinari MATSUMOTO
1
,
Haruko MIYAGAWA
2
,
Yasushi SUZUMURA
2
,
Takashi YASUE
1
1名古屋大学医学部皮膚科学教室
2中部労災病院皮膚科
1Department of Dermatology, Nagoya University School of Medicine
2Division of Dermatology, Chubu Rosai Hospital
キーワード:
単純疱疹
,
多形滲出性紅斑
,
アシクロビル
Keyword:
単純疱疹
,
多形滲出性紅斑
,
アシクロビル
pp.561-564
発行日 1992年6月1日
Published Date 1992/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900659
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67歳,男性.臀部または口唇部に単純疱疹(HS)が生じ,それとほぼ同時または約1週間ほど遅れて顔面・四肢・躯幹に多形滲出性紅斑(EM)が多発することを,この6年間に計11回繰り返していた.臀部の小水疱部の蛍光抗体法による検索にて,HSウイルスII型の感染が証明された.EMの虹彩状皮疹は強い瘙痒や時に痛みを伴い,躯幹にも多発し,紅斑消褪後には色素沈着を残し,Hebra型(古典型)EMとしては非定型的な臨床像で,HuffらのいうEM minorの臨床像,すなわちherpes-associatedEMの特徴を有していた.EMの治療に当初はステロイドの内服が有効であったが,再発を繰り返すためにアシクロビルの点滴に変更したが,その後もEMの再発がみられている.自験例では,アシクロビルの点滴投与はherpes-associated EMの再発予防および再発の軽症化には特に有効とは思われなかった.
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