Japanese
English
今月の症例
AIDS患者にみられた再発性水痘
Recurrent varicella observed in an AIDS patient
渋谷 博文
1
,
金井 貴子
1
,
小宅 慎一
1
,
内藤 琇一
1
,
柏原 光介
2
Hirofumi SHIBUYA
1
,
Takako KANAI
1
,
Shinichi OYAKE
1
,
Shuichi NAITO
1
,
Kousuke KASHIWABARA
2
1東京医科大学霞ヶ浦病院皮膚科
2東京医科大学霞ヶ浦病院内科
1Division of Dermatology, Tokyo Medical College, Kasumigaura Hospital
2Division of Internal Medicine, Tokyo Medical College, Kasumigaura Hospital
キーワード:
AIDS
,
再発性水痘
,
VZV再活性化
Keyword:
AIDS
,
再発性水痘
,
VZV再活性化
pp.787-790
発行日 1995年9月1日
Published Date 1995/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901638
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53歳,女の顔面,四肢に散在する水疱を生じた症例を報告した.1年半前に右三叉神経第1枝の帯状疱疹の既往がある.今回,両手掌手背の水疱にて発症.Human immunodeficiency virus抗体陽性を示し,カリニ肺炎を合併.外用のみで経過観察するも,その後意識障害の出現とともに皮疹は顔面,上下肢に拡大.四肢の水疱は神経の走行とは関係なく散在し,個疹は大豆大前後と大きく孤立性に存在.水疱内の細胞は蛍光抗体法により単純疱疹ウイルス(−),水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)(+).アシクロビル投与にてすみやかに痂皮化し,その後水疱の新生なし.ウイルスの分離はなされていないため断定はできないが,潜伏感染していたVZVによる再発性水痘と考えた.
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