Japanese
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治療
顔面の色素性病変に対するルビーレーザー治療—治療効果ならびにスキンタイプ分類の意義について
Ruby laser therapy of facial pigmentation with special reference to clinical effect and significance of skin type classification
花田 勝美
1
,
白石 正彦
1
,
馬場 貴子
1
,
佐々木 千秋
1
,
橋本 功
1
Katsumi HANADA
1
,
Masahiko SHIRAISHI
1
,
Takako BABA
1
,
Chiaki SASAKI
1
,
Isao HASHIMOTO
1
1弘前大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Hirosaki University School of Medicine
キーワード:
ルビーレーザー治療
,
色素沈着
,
スキンタイプ
Keyword:
ルビーレーザー治療
,
色素沈着
,
スキンタイプ
pp.661-665
発行日 1995年7月1日
Published Date 1995/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901608
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最近2年間に弘前大学皮膚科レーザー外来を訪れた患者のうち,顔面の色素沈着を主訴として来院した172例につき統計的観察を試みた.対象とした顔面部色素沈着の症例はレーザー外来患者の半数を超え(63%),女性に多く(86%),40歳代にピークをみた.疾患頻度は,老人性色素斑>肝斑>太田母斑>色素性母斑の順で,後天性色素異常症が約半数を占めた.ルビーレーザー(短パルス切り替えユニット付属東芝LRT−301A使用)による治療の結果は,老人性色素沈着,脂漏性角化症,口唇色素沈着では80%以上,太田母斑,色素性母斑では50%以上の有効率を示したが,肝斑,扁平母斑では高い再発をみた.日本人のスキンタイプ(JST)の分類では,後天性疾患である老人性色素斑,肝斑,発疹後色素沈着がともに対照に比べてJST-IIIにみられる頻度が高い傾向を示し,疾患の予防指導の対象を絞れることが示唆された.また,JSTの高い例では治療後の色素沈着,色素脱失が著明となる例がみられた.
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