Japanese
English
特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1994
III 新しい検査法と診断法
ビデオマクロスコープによる色素性病変の観察
Video macroscopic findings of pigmented skin lesions
斎田 俊明
1
,
大久保 幸子
1
,
小口 真司
1
,
石原 八州司
2
Toshiaki SAIDA
1
,
Sachiko OHKUBO
1
,
Shinji OGUCHI
1
,
Yasushi ISHIHARA
2
1信州大学医学部皮膚科学教室
2北信総合病院皮膚科
1Department of Dermatology, Shinshu University School of Medicine
2Division of Dermatology, Hokushin General Hospital
キーワード:
ビデオマクロスコープ
,
悪性黒色腫
,
色素細胞母斑
,
dermatoscope
,
epiluminescence mlcroscopy
Keyword:
ビデオマクロスコープ
,
悪性黒色腫
,
色素細胞母斑
,
dermatoscope
,
epiluminescence mlcroscopy
pp.109-113
発行日 1994年4月15日
Published Date 1994/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901203
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色素性病変の表面に鉱物油を塗布し,角層,表皮の透光性を高めた上でビデオマクロスコープにて100倍にまで拡大し,所見を観察した.生毛部の色素細胞母斑では境界部型は規則的な網目状の色素沈着(pigment network)を示し,真皮内型はびまん性の淡褐色色素沈着の上に褐色小斑(brown globule)を伴う.足底の母斑の多くはparallel,lattice-like,fibrillarの3つの定型的パターンのいずれかを呈する.悪性黒色腫では不規則に走行する濃淡差の目立つ樹枝状色素沈着と大小種々のbrown globuleおよび乱雑に散在する黒色小顆粒(black dot)がしばしば見いだされる.足底の悪性黒色腫の色素斑部では,皮溝部よりも皮丘部に色素沈着の目立つ傾向がある.その他の色素性病変でも各疾患ごとにかなり特徴的な所見が認められた.ビデオマクロスコープによる検索は色素性病変の無侵襲な補助診断法としてきわめて有用と思われる.
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