Japanese
English
症例報告
口腔内病変が難治であったlinear IgA dermatosisの1例
A case of linear IgA dermatosis with persistent oral lesions
川口 博史
1,3
,
石井 豊太
2
,
古沢 慎一
2
Hiroshi KAWAGUCHI
1,3
,
Toyota ISHII
2
,
Shinichi FURUSAWA
2
1国立相模原病院皮膚科
2国立相模原病院耳鼻科
3横浜市立大学医学部皮膚科学教室
1Division of Dermatology. National Sagamihara Hospital
2Division of Oto-rhinolaryngology, National Sagamihara Hospital
キーワード:
linear IgA dermatosis
,
DDS
,
口腔内病変
Keyword:
linear IgA dermatosis
,
DDS
,
口腔内病変
pp.541-543
発行日 1995年6月1日
Published Date 1995/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901576
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75歳女性のlinear IgA dermatosisについて報告した.初診約6ヵ月月前より口腔内にびらんがみられ,その後上背部に皮疹が出現した.背部皮膚の組織学的所見,螢光抗体染色結果より診断した.ステロイド内服にて背部の皮疹は改善したが,口腔内病変はDDS内服の併用によってもあまり変化しなかった.経過中誤嚥性肺炎を起こして死亡した.Linear IgA dermatosisは通常DDS,ステロイドの内服が有効であるとされるが,自験例における口腔内病変は難治で,特に摂食時に患者の苦痛が高度であった.また入院治療により,肉体的,精神的に弱ってしまい,高齢者の治療をする上で考えさせられた症例であった.
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